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書評「日本の納税者」三木義一

 

日本の納税者 (岩波新書)

日本の納税者 (岩波新書)

 

 タイトル通り日本の納税者が現在いる状況とその問題点を指摘した本。

私たちは税金についてあまり関心を持たない生活を送っている。その原因を作り上げた原因、そして税法の中の日本国民の立場が劣悪だということである。

まず税法の条文自体が明確さよりも精密さに主眼が置かれており、理解しにくいものとなっている。さらに年末調整制度と源泉徴収が行われているため、そもそも確定申告する必要性の無い人がほとんどである。税を意識させない、理解できない状況が作られているのである。

更に税に対する意識を持ったとしても、納税者不利な環境が作られている。そもそも税に関する訴訟を起こしたとして、裁判官が財務省のOBであるということも往々にしてありうるのが日本である。これでは私たちに有利な判決が下るはずはない。

複雑な税法を理解しやすいようにする工夫が文章から見て取れる。それでも税制度は複雑なものであるが、「税制度についてもっと関心をもってもらいたい」という作者の意思がしっかりと伝わる良書だといえる。