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書評「就活のバカヤロー」大沢仁、石渡嶺司

タイトルの通り、就活について、その実態を明らかにした本です。面接官は本番ではかなり偉そうにしているが、企業の内実はどのようなのか、また大学生は就活についてどうなのか、そして大学の就活課はどうなのか、といった三つの視点から就活について述べています。

簡単に言えば「肩ひじ張らずにありのままでいきなさい」ということです。そもそも面接官がド素人の可能性が高いうえに、人事のベテランだろうと入社してから伸びる学生かどうかの見極めは難しい。気にしないでいいよ、ということです。

この本がすごいのは膨大なヒアリングから得たデータがいたるところにメモのようにばらまかれているところです。就活について工夫をしている大学(特に自分の現状と照らし合わせてみると慶応大学の「無意識化の就活」が興味深かったです)、何もしていない大学、また実は…というような中小優良企業のリストもメモされています。

そして作者は就活が大嫌いです。そもそも「営業」を「ソリューション」なんていう風潮が気持ち悪い、心にも思ってない美辞麗句を使って社会貢献への想いを騙るのも気持ち悪い。愚痴を言っても日本の就活システムは変わるものではありませんが、少しずつ変化していってほしいなぁ、と思いました。

就活のバカヤロー (光文社新書)

就活のバカヤロー (光文社新書)