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書評「経営戦略の教科書」(遠藤功著)

 自分は経営戦略論について少し勉強したことがあるので、少し復習という意味合いも兼ねて読みました。200ページ程度の本ですが、18の部分に区切られているので一章あたりの分量はかなり小さいです。しかし各章ではわかりやすく、かつ端的な説明がされておりとても読みやすいです。

 

経営戦略の一つの章として起業についても書いてあったのですが、この章が個人的に面白かったです。ここで力を入れて説明されているのが「起業する際は論理的な経営ビジョンだけでなく、パッションが必要」ということです。この点については以前読んだ「武器としての交渉思考(瀧本哲史著)」にも同様のフレーズがあり、興味深かったです。(ちなみに「武器としての~」の方では投資家という立場から書かれており、「パッションのない企業には投資すべきではない」といったことが書いてありました)

著者の遠藤功さんも、「武器としての~」の著者である瀧本哲史さんも、会社こそ違いますが同じ戦略コンサルタント出身ということで共通するものがあるのかもしれません。

 

知らなかった知識としてはM&Aの部分です。日本板硝子などの例を学んでいたので意義などは知っていたのですが、買収後にも問題が発生するという観点は知らず、勉強不足でした。

 

「経営戦略」というと、無機物的で、冷淡な印象を受けるかもしれません。しかし本書で説明されているように、「パッション」や「会社らしさ」が重要視されるなど、実は人間臭いところもあるもので、その点の認識を改めることができました。

各章の分量が短いため、読み返したり過去の文章を参照する際にも便利です。とても読みやすい本でした。

経営戦略の教科書 (光文社新書)

経営戦略の教科書 (光文社新書)